こんにちは、
戦前と戦後の家について考えていきます。
まずは材料について、
戦前の日本の家屋(古民家)はほとんどが木造(伝統工法)なので主な材料は木です。
しかも近くの山からとってきた木、今で言う地域材です。
柱は桧、杉(この辺りは殆ど桧)で、梁は松(地松)で多くの構造部分を形成しています。
他にも、土台に栗、欅の柱、なども使用されていましたが、いずれにしても地域の材料です。
造作や仕上げ材にもこれらの地域材が利用されてきました。
屋根は古くは茅葺(かやぶき)屋根
ススキやチガヤが使われます。
他に藁葺(わらぶき)
杮葺(こけらぶき)などです。
最後に今も多く使われる瓦葺き
瓦の起源は、諸説あるようですが、中国の周(紀元前900年〜800年頃)の時代には、屋根瓦として使われていて、日本には588年頃に朝鮮半島から伝えられたそうです。
どれも構造をお話しする際に詳しく書きますが、深い軒が特徴です。
外壁は土壁の上に中塗りを施して漆喰仕上げや、土壁の上に下見板張りなどでした。
以上、戦前の家づくりに使われた主な材料ですが、どれも自然素材です。
皆さんはこういった材料は、汚れる、傷つく、腐る、朽ちる、などのイメージがありませんか。
古くからある古民家には汚れ、傷、腐食などあるはずですが、そこでは気持ちいい空気感と癒しを感じませんか。
経年劣化ではなく経年変化が美しく味があると思いませんか。
もちろん、それなりのメンテナンスやその技術は必要です。
次回は戦後から現在の建築材料について書きます。
ではまた。